2月23日、今年度三回目となるSST(生活技能訓練・social skills training)を行いました。SSTは、長きにわたり、精神科病棟等に入院されていた方が、退院しても安心して日常生活を実社会で送れるようになるためのリハビリテーションとしてスタートしました。精神障害者支援の分野においては多くの成果を上げており、また知的障害・発達障害を持つ方々にとっても、良い人間関係を周囲と形成し、主体的に生活を送るにあたり、有意義な訓練であると考えられています。

昨年度に引き続き、すずかぜでは、みなさんそれぞれに適した訓練方法について検討してきました。今回は、これまでの検討を踏まえ、レクリエーションを織り交ぜながら、リバーマン基本訓練、ソーシャルスキルエデュケーション(SSE)等の方法をベースに開催しました。

ロールプレイ(仮体験)を通して日常生活への応用を図っていくことがSSTの狙いです。しかし、障害特性上、仮体験を日常生活への応用に大きな努力と豊富な体験を必要とする方々も多くみえることも確かです。今回の訓練での仮体験を日常生活に応用出来るよう支援し、生活技能向上に導いていくことが出来たらと考えています。

今回のテーマは「相手をほめる」「うれしい気持ちを伝える」「断る」「いやな気持を伝える」「相手の話をよく聞く」「頼む」の中から、獲得することでコミュニケーションのスキルが高まりそうなスキル、日常生活への応用をイメージしやすい状況のロールプレイを行いました。

利用者の皆さんからも、「楽しかった」「本当になった時に役に立ちそう。練習できてよかった」という感想をいただきました。今後もよりみなさん一人ひとりにあったトレーニング方法を検討していきたいと考えています。