新年明けましておめでとうございます。

 昨年は、改正社会福祉法の施行など、あわただしい一年となりました。
来年度4月からの障がい、介護、医療の大変厳しい制度改変に向けて、様々な準備や意見具申をして参りましたが、漸く、先月18日に最大の関心事であった食事提供加算が継続の運びとなりました。

食事提供加算については、現在1食300円が行政から補助されており、これが今年度末で廃止となれば、20日間で6,000円の新たな利用者負担金が必要となるところでしたが、先月18日に食事提供加算の継続が決定され、今後もこれまでの同様の負担額にて利用していただけることとなり、関係者一同、利用者様、保護者様の暮らしが少しでも守られたことに、胸をなで下ろしている次第です。
さらに、入所施設の定員削減が、障害者計画や障害福祉計画で着実に進められていくなか、今後、利用者様の安心できる生活を保障していくためには、利用者様自身が、支援を受けながらも自立した生活を目指していく他はありません。
昨年7月から『すずかぜ』では居住系施設であるグループホームを開設し、入居者の自立した生活を支える体制を持つことが出来るようになりました。ひとえに、関係者各位の協力によって実現できたことであり、厚く感謝申し上げます。
また今年度をもって、当施設の常勤職員は、すべて福祉専門職である国家資格を取得することが出来ました。

福祉専門職には独自の倫理綱領がもうけられており、専門職として固くそれを守っていかなければならない立場に常勤職員が全員立たされたということになります。

倫理綱領には、支援の高い質を担保するための自己研鑽のみならず、利用者の方をありのままに受容し、共感のもと支援を展開していくことが定められています。
このことは、「利用者の気持ちに寄り添う」という私たち『すずかぜ』の理念にも通じます。当施設は、基本に忠実に「支援の質」というものにこだわり続けることが職員の使命だと思っておりますが、まずは目の前の課題にひとつひとつ着実に取り組んで参りたいと存じます。

新しい年が更に良い年になるよう祈念致しまして、私の新年の挨拶とさせていただきます。

2018年1月1日

社会福祉法人鈴風会
すずかぜ施設長 杉 本 立 己